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風の巻115・南へ北へ

  京都より古い都の奈良は、京都の南にあたり、南都とも呼ばれます。この奈良の興福寺に南円堂、北円堂というお堂がありますが、今年は南円堂が創建されてから1200年という節目の年にあたります。弘仁4年(813年)に藤原冬嗣がその父内麻呂の追善のため建立しましたので、ちょうど1200年が経ちました。それを記念して、南円堂と北円堂の両方が特別公開されていましたので、お参りに行ってきました。

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  これは南円堂です。正面に唐破風の意匠の屋根が付いています。創建以来四度目の建物で、江戸時代の1741年に柱が建てられました。建物は八角形で、廟堂としての意味を持つそうです。

 本尊として祀られているのは「不空羂索観音菩薩坐像」ですが、とても荘厳な感じがして思わず手を合わせてしまいました。高さが3m36cmもあり大きいこともありますが、何か感じるところがあり、その姿をよく見たいので何度も堂内を回って眺めました。運慶の父康慶の作で、その周りを四天王立像が護っています。

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  一方こちらは、北円堂です。これも八角形の建物で南円堂より古い721年に完成していますが、何度かの焼き討ち等のあと再建され、現在のものは1210年に復興したものです。北円堂の仏像の中では、無著・世親菩薩立像(むちゃく・せしん)の二体が特にすばらしく、日本彫刻を代表する名品と言われるのももっとです。こちらは運慶作。木造の立像で2体とも190cm余りあります。お堂の中をぐるりと回れるので、後ろ姿も見ることができたのですが、無著菩薩立像の右後ろからの様子が一番感激しました。今にも動き出しそうで、声をかけてもらえるのではと思うくらいです。本尊の弥勒如来坐像のほかに四天王立像もよかったです。

 

 南円堂も、北円堂も通常は年に1回か2回程度しか開扉されないので、めったに行けませんが、今回は両方をお参りできたのでとてもよかったです。

 

 南円堂から北円堂へ回ったのですが、この両堂を有する興福寺自体は、京都の山科にあった山階寺(やましなでら)が発祥です。藤原鎌足が建てたもので、飛鳥を経て平城京遷都の折にここに移されたそうです。北から南へ来たというわけです。

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