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風の巻・105 名前はいかめしいのですが・・・

 秋が少しずつ深まってきました。紅葉はもう少しという感じになりましたが、草花は秋らしさを醸し出してきました。「秋桜」といえばコスモス。各地にコスモス畑など見ごろのところもたくさんあるでしょう。

 ここもその一つで、落ち着いた感じのお寺でコスモスがよく似合うところです。

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それもそのはず「コスモス寺」とも呼ばれるお寺です。奈良坂の古道近くに立つ飛鳥時代に創建が遡るとても古い寺で、高句麗の僧慧灌(えかん)により開かれたとされます。

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ところで、このお寺に名前は「般若寺」といいます。いかめしい感じがしますが、「天平7年(735)に聖武天皇が平城京の鬼門を守るため「大般若経」を基壇に納め塔を建てられたのが寺名の起こり。」とのことです。

 名前とは違って、とてもコスモスが似合う優しい感じのお寺ですので、一度はこの季節に訪れてみてはいかがでしょう。

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京の巻121・古いのか新しいのか

  新京極通も三条通に近づいてきましたが、古びた感じの京町屋で古本を商う店がありました。あまり知られていないかもしれませんが、その筋では名の知られた書店で「佐々木竹苞書楼」という店です。写真をごらんください。

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二階の白壁にある窓は”虫籠窓(むしこまど)”で、一階の店の前の左右で書籍を積み上げてあるのは、”ばったり床几”です。この床几は商人の町屋では商品を並べるためのもので、一日の商売が済んで商品を店の中に片づけたあとは、上にはねあげて仕舞います。店側のところが蝶番のようになっていて上げ下ろしが楽にできるようになっているのです。

 このお店、寛延年間創業といいますから1748年~1751年の間に始まった書店で、京都でも屈指の古い書店でしょう。ここへは移転してきたのですが、今の建物は1864年におきた蛤御門の変による戦火で類焼し、直後に建て直されたものだそうです。江戸末期から現在まで150年近くもたっています。創業はさらに古く250年前くらいということになりますから、店は老舗ですが、建物は京都のなかでは新しいともいえるでしょうか・・・でも、やっぱり古い方になるのでしょうね。店の奥にある看板は富岡鉄斎によるものらしいです。

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京の巻120・こんなところに・・・

 2008年は源氏物語から1000年が経った年とされていましたが、これは源氏物語の登場人物のことをたずねられて、紫式部がそれに答えたということが文献に載ったことからその時の年から数えて1000年目ということのようです。

 さてその紫式部が仕えたのが藤原彰子で一条天皇の中宮でした。紫式部とともに仕えていたのが和泉式部です。彰子の父があの藤原道長で、道長が和泉式部のために与えた庵がありました。誓心院という寺です。

 

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この小御堂と呼ばれる本堂の中には和泉式部、道長の像が本尊の阿弥陀如来とともに安置されているそうです。

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そして上の写真は宝筐印塔(ほうきょういんとう)と呼ばれるものですが、これが和泉式部の墓と言われています。後ろにはビルの姿が見え、1000年ほど前の平安の趣からは少々遠い感じがしますね。こんなところに・・・という感想をもってしまいますが、この誓心院も秀吉の京都改造によりここへ移ってきたものなんです。

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京の巻119・念ずれば通ず?

  困ったときの神頼みとはよく言うことですが、神様だけでなく仏様にもお願いすることもありますね。「神様、仏様・・・」と欲張りにも両方に頼むこともまあ稀ではありません。

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 写真は、新京極通りにある浄瑠璃山永福寺というお寺です。永福寺ではピンとこない人でも「蛸薬師」と言えば「ああ、あの蛸薬師・・・」とわかる人が結構いると思います。お寺の名前よりも京の通りの名前として覚えているひともいるでしょう。

 「♪姉さん六角蛸錦(あねさんろっかくたこにしき)・・・♪♪」の「蛸」が蛸薬師通りをさします。お寺に戻りますが、なぜ蛸薬師というのかというと、一説では、昔このお寺にいたある坊さんが、病気の母親のために、僧侶には戒律で禁じられている蛸を買って帰るところを、人に見とがめられ、箱を開けるよう言われたので薬師如来に「この難をお助けください。」と一心に念じました。すると開けた箱には蛸の八本の足の代わりに八巻の経文が入っていて難を逃れたということです。そこからこの薬師如来のことを「蛸薬師」というようになったということです。その後、この坊さんの親孝行に薬師如来が慈悲を与えられたのか、母親は薬を飲まなくても病気が治ったそうです。(めでたし、めでたし)

 

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