« 2012年2月 | トップページ | 2012年4月 »

森の巻103・冬でも紅葉?

  「スギ」の木は今や花粉症の元凶とされる始末で大変残念ですが、花粉だけが悪いわけではないのです。でもそのことは、今はさておいて、スギの紅葉についてちょっと見てみましょう。

Dscf3580

 上の写真は里山の晩冬の風景で、葉を落とした広葉樹と常緑の針葉樹が混生しています。葉をつけている針葉樹はスギがほとんどだと思われます。普段なにげなく常緑と書きますが、年がら年中緑の葉をつけた樹木でヒノキ、スギなど馴染みの針葉樹も当然のように「常緑の・・・」となります。

 でも、上の写真のなかほどやや左の尾根付近を見ると、少し赤茶けた葉をつけた木(スギ)が見えますね。葉は緑ではないようです。

近くの別の場所ですが、竹林の周りのスギに赤茶けた葉をつけたものが何本か見られます。

Dscf3578
  

病気か何かで枯れているのでしょうか・・・。(次回に続きます)

| | コメント (0)

森の巻102・春近し・・・(続々)

  「梅(むめ)一輪いちりんの暖かさ」この俳句は服部嵐雪の句としてよく知られています。前に書いたように、江戸時代には梅は「むめ」と言っていました。

 さて問題は一輪の後の「いちりん」です。よく見かけるこの句の紹介では、「一輪一輪の暖かさ」と書かれていることが多いのですが、いろいろ調べてみると、句の前書に「寒梅」とあるので、この句は冬の句ということのようです。

 「一輪一輪の暖かさ」とすると一輪また一輪と梅の花が咲いてゆく春先の暖かさを表すことになりますが、「一輪いちりんの暖かさ」とすると、梅が一輪だけ咲いている。一輪だけどその一輪の分だけ暖かさを感じさせてくれるという意味になるようです。(咲いているのは、たった一輪だけで、次々といくつかの花が咲いているのではないということです。)

 あるいは、一凛、一厘(ほんの少しだけ)との解釈もあるようです。いずれにしても晩冬の中、一輪の梅が現しているわずかな暖かさで、春の到来を予感させてくれるとなりますので、春先にはもう少し遠いようです。

Img_5233
  白梅もきれいでした。本当に暖かい春が待ち遠しいですね。

| | コメント (0)

森の巻101・春近し・・・(続)

  ウメは古くより日本人にも親しまれてきたので、いわれや、諺、、歴史、食文化など多彩な話題があるようです。

 少し変わったところでは、ウメには防災への呪性信仰があるということです。ウメには災難を払う力があると信じられていました。10世紀の半ば頃平安時代の村上天皇が正月に病気で寝込まれていたため、六波羅蜜寺の僧が観音の霊夢により、仏に供えるお茶(梅を入れたもの)を天皇に奉上したところ、これを飲まれた天皇の病気が回復したため、皇服茶(おうぶくちゃ)と名付け、後に広く庶民の間でもお正月に飲まれるようになりました。

 京都ではいまだにこの皇服茶を飲みます。いつの世も病気という禍から逃れたいという願いは同じですね。

Img_5257
 

 また、梅干しは日本の食文化の代表的なもののひとつでしょう。おにぎりで最も馴染みが深いのも梅干し入りおにぎりです。ある人によると昭和10年代に東北地方で民家に泊まると家々ごとに朝は梅干しをだされ、「梅はその日の難逃れ」といって朝に梅干し一つを食べておけばその日一日は難を逃れることができると信じている人も多かったとのことです。おにぎりに梅干しを入れるのも災難を防ぐ思いが強かったせいもあるのではと思われたそうです。

 梅は食べた後種を投げ捨ててはいけない、必ず埋めなさいといわれていて、種が海に流されると海が大荒れになると方々で聞かされたようです。

 さらに、梅の実だけでなく、梅の木も屋敷の鬼門の方に植えておくと災難除けになるという言い伝えがあります。しかもそのほとんどは白梅であって紅梅ではダメなようです。

 こういった呪性信仰のために梅は盛んに栽培され家々にも植えられ日本中に広まっていったのではないかということです。

 

 

| | コメント (0)

森の巻100・春近し・・・

  樹木の花で春先に目立つのは、マンサクでしょうか。「まず(春の最初に)咲く(花)」ということで、マンサクといわれることが多いです。しかし、もっとよく見る樹の花では「ウメ(梅)」が多いのではないでしょうか。

Img_5261

 「烏梅」「宇梅」と書かれているのは万葉集の時代のウメで、中国から渡来した頃のこととなります。読みは今と同じ「ウメ」のようです。これがいつしか「ムメイ」と変化し、江戸時代頃より明治時代には、「ムメ」とよんでいたそうです。そういえば、学名はPrunus mumeであり、種小名のmumeは呼び方そのものです。この学名をつけたシーボルトはウメを日本の原産と思い込んでいたらしいのです。ちなみに原産とされる中国では、「梅」と書いて「メイ」と発音するそうです。

Img_5259

今年は随分開花が遅いウメですが、滋賀の大津の里山では紅梅が少しだけ開き始めていました。同じ場所でも、樹々の個性でしょうか少し開花の早いものがります。あと半月過ぎ頃が見ごろとなるでしょう。 

続きを読む "森の巻100・春近し・・・"

| | コメント (0)

« 2012年2月 | トップページ | 2012年4月 »