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京の巻108・師走は来年に向かって

 師走の京といえば、四条南座の吉例顔見世興行も風物詩の一つとして挙げてよいでしょう。恒例の出演歌舞伎役者の名を挙げた「まねき」はつとに有名です。

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 坂田藤十郎、片岡仁左衛門など歌舞伎を知らない私でも知っている役者の名前があがっています。勘亭流という独特の字体が人々の目を引き付けますし、舞妓さんの簪(かんざし)は師走は「まねき」をつけるそうです。京の人々にとっては師走になくてなならないようなものです。

 この「まねき」は縦180センチ、幅30センチのヒノキ板に書かれます。それを約60枚書いて11月25日、四条南座の正面に掲げます。

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 ところで、南座の正面の屋根の上の高いところにも一枚あがっています。アップで見てみると・・・

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 「吉例顔見世興行」と書かれていますが、その上に少し小さく四文字書かれているのがわかるでしょうか。右側が「當る」左は「辰歳」です。すなわちこの看板は「當る辰歳 吉例顔見世興行」と書いてあります。今年は卯歳で辰歳は来年(平成二十四年)になるのに、なぜ「辰歳」と書いてあるのでしょう。

 歌舞伎の顔見世興行は、座元(南座)と役者の来年に向けた出演契約が決まったことをお客さんに知らせるための顔見世なのです。「来年はこのような顔ぶれの役者で演じますので、よろしくご贔屓に・・・」という意味があります。ですから辰歳の来年も興行が當りますようにとの願いが込められています。

 

 今年も、このブログを読んでいただき、ありがとうございました。

 皆様も来年は當り年になりますように・・・。

 どうか良いお年をお迎えください。 (また来年もよろしくお願いします。)

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風の巻103・見どころたくさん!「山の辺の道」

 仏教伝来の地という珍しいところを過ぎ、しばらく行くと金屋の石仏があります。泥板岩に刻まれた釈迦如来と弥勒如来の二つの像が収蔵庫に収められています。格子で覆われていますが、その隙間から覗くと平安末期に造立されたと伝わる像を拝むことができるのです。

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 寺院でもないところに平安時代の石仏は少し珍しいかもしれません。さらに歩を進めると、平等寺という寺にたどり着きます。この寺は明治の廃仏毀釈により完全に廃絶してしまったものの明治13年には翠松寺として再建され、その後昭和52年になってもとの平等寺にもどったものだそうです。いきさつはともかく三重塔もあり見応えのあるお寺です。いい雰囲気に包まれていました。

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 さて、山の辺の道でも随一の見どころ拝みどころといえば、大神神社ではないでしょうか。これで「おおみわじんじゃ」と読みます。又の名を三輪明神ともいい、山体を御神体とするわが国最古の神社のひとつなんです。

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 写真は本殿ではなく拝殿になります。拝殿の奥の三鳥居を通して御神体である三輪山を拝みます。三輪山という御神体は大物主神(おおものぬしのみこと)だそうです。

 途中の道すがら大和三山を遠目に眺めつつ、山すそを縫うように古き街道を歩いていくと美しい白塀が姿を見せました。ここは玄賓庵というところで、平安時代の興福寺の僧である玄賓が隠れ住んだ庵なのですが、別のところにあったものが、明治の神仏分離で現在地に移ったということです。

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風の巻102・古の街道は・・・秋たけなわ

  その名を古事記にも記されている道として「山の辺の道」があります。三輪~天理~奈良の間を結ぶいにしえの道で、およそ26kmあります。古事記には、崇神天皇や景行天皇の御陵が山辺の道の近くにあることが記されています。ですからこの道は7世紀末から8世紀にはあった道のようです。

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 桜井駅から北上していくと初瀬川を渡るところがあります。この川は、大和川の上流にあたりますが通称として初瀬川と呼ぶようです。のどかな秋の風情が感じられる景色でした。

 この川の対岸に大きな石碑がありました。「仏教伝来の地」というものです。仏教が日本に伝わったのは、渡来人らの信仰としてもたらされてきていたと考えられるということですが、正式に国と国の関係で伝来した(仏教公伝)のは、欽明天皇の代(6世紀なかば頃)に百済から伝えられたとされています。この地で釈迦仏の金剛像と経典が伝えられたということだそうです。

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   そんな古いいわれのある地を秋の景色を楽しみながら、歩くのはいいものです。

また、道沿いの民家にもなつかしさを覚えるものがあります。こちらはそれほど古代の姿ではありませんが・・・・

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