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森の巻98・にょきにょきと頭が・・・

 京都の市街から北に上がった花背というところで少し自然観察をしてきました。気温は市街地より3度程度低いように思います。鞍馬の奥になり、周りにはスギ林が多いのですが、ここにはいろいろな樹種が見られました。

 今回は皆さんおなじみの「ヤマボウシ(山法師)」です。白い花(実際は総苞片)を白い頭巾を被った比叡山の僧兵に見立てるというのはよく言われるところです。

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 葉っぱの間から、にょきにょきと丸い頭をもたげています。今の時期は総苞片はなく、あまり目立ちません。丸いのは果実で集合果です。やがてこの実は赤く熟し、食べられるようになります。

 よく見るとすでに熟しかけている実がありました。どうでしょう!まだまだ食べられる状態にはありませんが、9月~10月頃には十分熟すでしょう。

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 鳥取県の三朝町では、「イツキの食えるときは、稲の刈りどき」という言い習わしがあります。(イツキとはヤマボウシの方言で、新潟以西の北陸や近畿、鳥取、四国にも通用しているそうです。)

 この材は堅く雪国の輪かんじきに使われるのですが、輪かんじきは半楕円形の材を前後に組み合わせてつくります。この時「前クロモジに後ボーシ・・・」と言われ、ボーシとはもちろんヤマボウシでクロモジの材とあわせて作るのがよくわかります。ちなみに「前クロモジに後ボーシ・・・」は、岐阜県揖斐郡徳山村で言われる雪崩よけの呪文だとか・・・。よい輪かんじきを作ったら、雪崩がきても逃げられるという意味だろうということです。

 生活に根差した言い伝え、呪文などはその木の性質などをよく現していますね。

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