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森の巻97・よく見るときれいですね・・・

 ごくごく普通に見られる植物は結構ありますね。これもその一つで「ミヤマカタバミ」です。

場所は比叡山の山頂近くですので、標高は800mを超えています。割合冷涼な場所に咲いていました。

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 三枚の葉が特徴的で、ハート♡が三つ合わさったような形になっています。この葉は睡眠運動をするので、夕方になって閉じると、片方が欠けて見えるため傍食(かたばみ)と呼ばれるようになったということです。

 このミヤマカタバミは花弁が白色でとてもきれいに見えます。何気なく咲いていましたが、緑の苔の上ということもあって、白色が映えてきれいでしたよ・・・。(5月2日撮影)

 もう少し標高の低いところでよく見るムラサキカタバミは南アメリカ原産で、観賞用に輸入されたものが野生化したものですが、それは江戸時代のことだそうです。

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京の巻104・祇園祭はまだ済んでいませんよ・・・

 山鉾巡行も台風6号を前に無事済んだようですが、祇園祭が終わったわけではありません。24日には花笠巡行と還幸祭も済んだようなので、まあ主な祭事は終了してまして、あとは神輿洗と神事済奉告祭、疫神社夏越祭があって、7月31日で祇園祭全体が終了になります。

 という訳で、まだ祇園祭中ということなので、山の一つ「山伏山」をご紹介しましょう。

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赤い提灯が目を引きますが、左側の住居表示看板を見ると、ここは「下京区室町通蛸薬師下る山伏山町」です。仁丹の絵柄もなにかなつかしい看板ですが、かなり古そうです。実は山伏山町は、今は中京区なんです。かつて下京区であった時代の看板が今も残っているんですね。

 山伏山は、応仁の乱以前より出る山ですが、応仁元年は1467年ですので、550年ほど以前よりということになります。う~んやっぱり京都・・・。古い歴史はさすがです。ところで山鉾の中心である御神体人形は「浄蔵貴所像(じょうぞうきしょ ぞう)」です。

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上の真ん中が町屋の二階に飾られた御神体人形です。浄蔵というのは、平安時代の文章博士三善清行の子で、父が亡くなった時に熊野から帰り、京都の堀川に架かる橋の上で父の葬列と出会ったので、祈祷により父を蘇生させたのは有名な話です。それでその橋は「一条戻橋」と呼ばれるようになったそうです。

 さて、この御神体の姿は山伏姿で、それも聖護院本山派の正当な衣装であるそうです。右手のところに見える黒い棒は斧で、峯入りのためのものです。

 

 山鉾巡行の時はなかなかじっくり見られませんが、巡行の前何日かは、それぞれの町屋に飾られ、じっくりと拝することができるのです。御神体人形以外にも、山や鉾の胴体を飾る前懸、胴懸、水引など由緒ある織物など飾り物が間近に見ることができ、祇園祭の楽しみの一つになっています。

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京の巻103・祇園祭の先頭のてっぺんは?

 いよいよ祇園祭りの巡行が行われます。7月17日がその日です。先頭を行くのはおなじみ「長刀鉾」。くじ採らずの山鉾八基のなかでもいつも一番手の鉾で、人気も一番です。

 鉾の屋根の上に突き出ているのは「真木」といいそこにはいくつかの飾り物が取り付けられますが、20mもある真木のてっぺんに付くのは鉾頭で、長刀鉾の場合は、もちろん「長刀(なぎなた)」です。

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現在の長刀は、竹製のいわば代替品ですが、結構りっぱなものです。初代の長刀は、名工刀鍛冶の三条小鍛冶宗近作でした。第二代は三条長吉作の長刀、第三代は和泉守来金道作のもので、幕末から竹製になりました。この長刀は、刃が八坂神社の方を向かないよう南向けに取り付けられているのがみそですね。

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鉾頭の下はこんな様子です。(上の写真)

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また、鉾本体はとてもきらびやかで素晴らしいものですが、てっぺんにもすごいものが飾られている(いた)ことを思い出して、見上げてください。

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森の巻96・名前は子供(?)実は親(!)

さて、これも京都東山に生育していた植物です。

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 これは、なんだかお分かりでしょうか?割合大きな葉っぱに赤い実がなっています。実をアップで見てみましょう。

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 野イチゴのような集合果ですね。直径が1.0~1.5センチ程度で、食べられますがあまり口当たりはよくないようです。  さらに葉っぱを大きくして見てみましょう。

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 形が少しゆがんだような感じです。ここでは写っていませんが切れ込みがある葉っぱもあります。

 これは「ヒメコウゾ」です。和紙の原料としてよく知られている「コウゾ(楮)」と同じクワ科コウゾ属の樹木です。名前が「ヒメコウゾ」ですので普通は「コウゾ」が基本の種だと思いがちですが、実は「コウゾ」は「ヒメコウゾ」と「カジノキ」(これもコウゾ属)の雑種なんです。

 「コウゾ」は栽培種なので普通は自然には見られませんが一部野生化しているものもあるらしいです。

 ところで、「ヒメコウゾ」の学名がBroussonnetia(属名) kazinoki(種名)というので、なんだかややこしいことになってます!

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森の巻95・ちょっとご注意!

  いよいよ夏本番!夏休みが始まれば、子供たちの野外での活動も増えてきます。自然に触れることは本当に大切で、森にもたくさん行ってほしいものです。いろんな樹木や草花や虫たちもたくさんいて、興味津々となるでしょうが、ちょっと注意!というものの一つに”かぶれる植物”があります。代表的なのがウルシの仲間で、ヤマウルシ、ヤマハゼ、ハゼノキ、ヌルデなどがそうです。

 科名でもあり、属名でもある本家の「ウルシ」は原産が中国・インドということで、本来は日本の植物ではありません。しかし、古くから日本に渡来し、栽培されてきました。ご存知のように「漆」を採取するためです。(ちなみに「漆」は英語では「JAPAN」とされているのはご存じのところですね。)

 さて、今回は下の写真の樹を紹介します。場所は京都東山の清水寺の裏(東)あたりです。

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上の写真では少しわかりづらいですが、下のアップの写真ではどうでしょう。葉っぱ(小葉)の形と実の形でなんとかわかるでしょうか?

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これは、ヤマハゼです。上にあげた仲間のうち実が無毛(と言うより”つるっとした感じ”)で形は変形した球形(と言うより”ぺんぺん草の三角形の実をふくらませたような感じ”)です。ヤマウルシでは実にトゲ(刺毛)があるので、違いが分かります。

 小葉の先は、ハゼノキはもっと細長く伸びますが、ヤマハゼはこの程度のとがり方です。

中国名は「野漆樹(イエーチーシュー)」あるいは「木蝋樹(ムーラーシュ)」だそうで、漆の仲間でその実から蝋を採ることが漢字からわかりますね。中国ではこの種子の油を印刷インク、ペイントの材料にするそうです。

  日本の古名では”ハニジ(またはハニシ)【波邇之】”と呼ばれていたそうですが、これはハゼノキ一般の呼称で漢字では「黄櫨」となります。心材が鮮黄色であるため「黄櫨」と書かれるのでしょうか。この材で天皇の御衣を染めたものを「黄櫨染」というのですが、これをヤマハゼに当てるのは間違いとの説明もあり、なかなか難しいものです。

 ちなみに、ピスタチオ、カシューナットノキやマンゴーもウルシ科の植物で、マンゴーではかぶれにも「ちょっとご注意!」

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