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風の巻38・かつては機関庫、今倉庫

 皆さんは蒸気機関車に乗られたことがありますか。今では機関車として通常の運転を行なっているのは大井川鉄道だけのようですが、観光用、レジャー用に「SL山口号」などが全国で運転されていますね。

 Dsc00134 蒸気機関車はかつては日本の国鉄の主要動力車でした。但馬地域の鉄道の分岐点である和田山駅は山陰本線と播但線の電車と列車が乗り入れています。また、近くには国道9号線も通っているなど、この地域の交通の要といえます。

 駅名板の奥に写っているのは、今倉庫として使われている建物ですが、結構古いものなのです。煉瓦づくりで、明治45年(1912)3月に建てられたそうですから、100年近く前の建物ということになります。この建物は機関庫として利用されていたもので、当時は蒸気機関車が盛んに出入りしていたようです。内部には床下から車体の点検ができるように溝が造られているのです。Dsc00138

蒸気機関車と煉瓦作りの機関庫は、なんとなく風景にマッチしますよね。かつての蒸気機関車の雄姿を見てみたかったです。その姿を想像するのはちょっと楽しいですね。

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風の巻37・春を待つ

      Dsc00028           関西では、暖かな日が続き気温は4月上旬並とか・・・。雪国でもやがて来る春の足音が聞こえつつあるのでしょうか。

 雪があっても天気さえよければ、随分と暖かく感じるものですね。人は春が待ち遠しいものですが、植物たちも季節の循環のなかで次の季節をじっくりと待っているようです。

 一面の雪景色の中、一本の樹木が燦燦と輝く陽の光を浴びています。その枝先には花のつぼみや葉芽が芽吹きのエネルギーを蓄えるように付いています。

・・・・・ 如月の末の金沢のとある山の上の風景です。

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森の巻65・樹の皮って色々だな(8)

 桜餅のことちょっと書きましたが、柏餅もおいしいですよね。あのもちもちとした白い餅に餡が入っているのがいいし、柏の葉に包まれているのがなんとも言えず嬉しいです。

 それで柏餅になくてはならないのは、あんこと餅はもちろんですが、カシワの葉も欠かせません。カシワは大きな葉を持ち、葉縁の鋸歯が波型の凹凸になっているのでよく分かります。Dsc00029

写真の葉は、カシワではなく「ナラガシワ」です。鋸歯の先端が少しとがっていて、カシワとは少し感じが違います。むDsc00025しろコナラに似ているようですが、葉は大きくカシワほどの大きさ(12cm~20cm)になります。

 樹皮は、やはり縦に裂けています。堅果(ドングリ)はカシワよりコナラに近いでしょう。材はコナラと同じく炭材として利用されていたようです。

 岩手県、秋田県以南に分布しますが、朝鮮半島や中国、ベトナムからヒマラヤのシッキムまで広く見られるようです。    五月の端午の節句が待ち遠しい・・・。

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森の巻64・樹の皮って色々だな(7)

  春になると花を咲かせる樹木はたくさんあります。福岡県八女郡では「ミズシの花が咲くと田植えせにゃならぬ」と言い伝えられているのが、ミズシこと「ミズキ」です。田植えにはまだまだ早いのですが、春の開花期に水を吸い上げる力が強く、その頃枝を切ると水がたくさんでるので「水木」と呼ばれます。

  ミズキと同じミズキ科ミズキ属の木にクマノミズキがあります。最初に発見されたのが、三重県熊野地方なので、そのように名づけられました。Dsc00015

 この写真はクマノミズキで、その樹皮はちょっと分かりずらいですが、浅い裂目があり網目状の樹皮となっています。ミズキとクマノミズキは樹皮の内部の色が異なり、ミズキをシロミDsc00016ズキ(シロミズシ)、クマノミズキをアカミズキ(アカミズシ)と区別して呼ぶ地方もあります。

 ミズキの材は東北地方のこけしの材料としてよく使われていますが、クマノミズキは材が堅く、薪や炭にはむいていますが、細工物には適さないそうです。・・・「適材適所」ともいえますね。

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森の巻63・樹の皮って色々だな(6)

 ウワミズザクラの次はこの木です。「この木 何の木 ニガキの木♪」です。

  Dsc00007 樹皮は、暗い褐色で結構すべすべしていますね。でも老木になると縦に裂目ができるのです。羽状複葉の落葉高木ですが、その仲間(ニガキ科)は主に熱帯から亜熱帯に約120種が分布しているそうです。日本に自生しているのはこのニガキだけですが、中国原産のニワウルシ(別名シンジュ:神樹)もニガキ科です。

 ところでもうお分かりのように、その名前の由来は、樹皮や材、枝葉などに強い苦味があるため「苦木」とよばれるのです。属名のPicrasma(ニガキ属)はギリシャ語で「苦味」を意味するDsc00008そうです。

 そんな苦い成分なら、やっぱりといおうか、薬になるんですね。「良薬は口に苦し」でしょうか。健胃薬や殺虫剤(ハエ取など)に用いられています。 ちょっと変わったところでは、その昔下等なビールの苦味付けに使われていたとか・・・これは知りませんでしたよ。

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森の巻62・樹の皮って色々だな(5)

 寒さの中にも春めいたものが感じられるようになりました。春といえば「さくら」。一番よく見かけるのは「ソメイヨシノ(染井吉野)」ですが、桜のなかには、桜らしからぬ桜もあります。そのひとつが「ウワミズザクラ(上溝桜)」

Dsc00003 花はコップを洗うブラシのようで、総状に白い小さな花が多数つきます。

その樹皮の様子は写真のとおりですが、成木では暗紫褐色とされています。これは桜皮細工の材料として使われるそうです。

ただ、樹皮や枝を傷つけると、得意なにおいがするので、「クソザクラ」「ヨグソザクラ」などと不名誉な別名で呼ばれることもあるとか・・・。

臭いの元は、クマリンの強い臭気ですが、クマリンといえば桜餅に使われる桜の葉の臭いとしてもおなじみですよね。桜餅の桜の葉はそのほとんどが静岡の伊豆地方でつくられているそうです。

・・・桜餅、おいしいですよね!

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風の巻36・おだやかな田園風景です」

 雪が降ったり、風が強い日があったり、なかなか寒さから逃れられませんが、時には温かい日も。

 ここは丹波篠山の田んぼです。風もなく、暖かな陽射しがこの田園地帯をおおっていました。昼ごはんのあと田んぼの畦道をゆっくりと歩いてみました。

Dsc00006 とはいうもののまだ冬ですから、これといって花が咲いているわけではないのですが、足元を見やるとこんな小さな花がたくさん咲いていました。オオイヌノフグリ。おなじみの草花ですが、こんなときに見ると春を感じます。

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日本の田んぼにすっかりなじんでいるように見えますが、実は西アジア原産とか。(学名:Veronica persica Poir.persicaはペルシャを指します。)

遠いところから来たんですね。

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森の巻61・樹の皮って色々だな(4)

久しぶりに樹皮の話です。日本の景色を彩る樹木のひとつに「松」があります。白砂青松といい、海岸の打ち寄せる波とともに青々とした松林が地域の景色を特徴付けています。

虹の松原、慶の松原など各地に見られるでしょう。ここの松はほとんどがクロマツ(黒松)です。しかし、山に入るとそこに見られるのは、アカマツ(赤松)が主体です。

43 その樹皮が赤っぽいので赤松、黒松は樹皮が黒っぽいからです。松葉は2本で一対となっています。枝はよく曲がり、幹も曲がることも多いのですが、割合まっすぐなものも見られます。写真の赤松は真直ぐなほうですね。

その樹皮は、ガサガサした感じでお世辞にも滑らかとはいえませんが、さらに生長してくると割れ目が出来、亀甲状にも割れてきたりします。生長が早い分樹皮も割れることで対応しているのでしょうか。

腐りにくく、杭や土中の基礎などに使われることもありましたが、最近は少ないようです。建築材の梁など今流行の和風建築でも使われているのでしょう。

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